「作らない」時代の食卓——惣菜市場11.7兆円が精肉店に教えてくれること
夕方、お店で揚げたてのコロッケやミンチカツを選んでいくお客様の姿が、年々増えているように感じます。その実感を裏づけるデータが出ました。
一般社団法人日本惣菜協会の調査によると、2025年の国内惣菜(中食)市場は11兆7075億円にのぼり、前年より3.7%増えて過去最高を更新しました。「中食(なかしょく)」とは、お店で買って家で食べる惣菜やお弁当のこと。外食と自炊のあいだにある食のかたちです。
なぜ「買って帰る」が増えているのか
背景として挙げられているのは、大きく3つです。
- 共働き世帯が増え、調理にかけられる時間が短くなっている
- 物価高で外食を控えめにし、その分を惣菜に振り向ける動きがある
- 「安いから」ではなく「おいしいから選ぶ」へと、選び方が変わってきている
とくに3つめの変化は、私たちのような精肉店にとって見逃せません。値段の安さだけでなく、味そのもので選んでいただける時代になってきた、ということだからです。
精肉店の惣菜には「素材の近さ」がある
惣菜はいまや、スーパーやコンビニ、専門店までがしのぎを削る分野です。そのなかで精肉店の惣菜には、ひとつの強みがあります。それは肉の目利きと加工が、同じ売り場のなかでつながっていることです。
玉家では、精肉として並べるお肉と同じ素材から、メンチカツなどの惣菜をつくっています。どの部位をどう使えばおいしくなるかを見きわめられるのは、日々お肉と向き合っている精肉店ならではだと考えています。
「今日は作る時間がない」——そんな日でも、いつものお肉屋さんの味で食卓を整えていただけたら。市場全体が伸びているいまだからこそ、私たちは揚げ物や惣菜づくりにあらためて丁寧に向き合っていきます。次にご来店の際は、ぜひ揚げたての一品ものぞいてみてください。
参考にした資料